第29回環境省獨立行政法人評価委員會會議録

日時

平成23年8月23日(火)13:02~14:28

場所

環境省第1會議室 中央合同庁舎第5號館22階

議題

  1. (1)獨立行政法人國立環境研究所の第2期中期目標期間における業務実績の評価について
  2. (2)その他

配付資料

資料1 獨立行政法人國立環境研究所の第2期中期目標期間における業務実績評価書(案)
參考資料1 中期目標に係る事業報告書(平成18年度~平成22年度)
參考資料2 平成18年度~平成22年度獨立行政法人國立環境研究所業務実績評価書

出席者

委員:
松尾友矩委員長、有田芳子臨時委員、泉 淳一臨時委員、
桑野園子委員、小池勲夫委員、佐和隆光委員、
高橋 滋臨時委員、西間三馨委員、萩原なつ子臨時委員、
花木啓祐臨時委員、
環境?。?/dt>
総合環境政策局
白石総合環境政策局長
長坂環境研究技術室長
國立環境研究所
大垣理事長
佐藤理事
鏑木理事
德田企畫部長
笠井総務部長

議事

【長坂環境研究技術室長】 お集まりの皆様、どうもご苦労さまです。定刻となりましたので、ただいまより第29回環境省獨立行政法人評価委員會を開催いたします。
 本日は、委員13名のうち、現時點で9名のご出席をいただいてございます。高橋委員については、30分ほど遅れるというご連絡をいただきましたが、環境省獨立行政法人評価委員會令第6條第1項の規定によりまして、定足數を満たしておりますことをご報告申し上げます。
 また、本日の會議は公開で開催させていただいておりますことを申し添えます。
 それでは、配付資料の確認を最初にさせていただきたいと思います。
(配布資料確認)
 次に、本日ご出席の方々を紹介させていただきます。(出席者紹介)
 それでは、これ以降の議事進行につきましては、松尾委員長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

【松尾委員長】 それでは、委員會の審議に入らせていただきたいと思います。皆さん、お忙しいところお集まりいただきまして、どうもありがとうございました。
 本日の議題は、獨立行政法人國立環境研究所の第2期中期目標期間における業務実績の評価についてであります。後刻、事務局から、その評価の內容についてはご説明をいただきますけれども、この評価書の審議に當たっては、國立環境研究所の役員の方々、理事長及び理事の方々について、ご退席いただくことにしておりますので、そういう意味では、その説明に入る前に、委員の先生方から、何かこの際、環境研のほうに確かめておきたいこと等がございましたら、ちょっと時間をとりたいと思いますけども、いかがでしょうか。特に何かご質問、ご意見ございましょうか。
 それでは、私から。一つだけなんですが、いわゆる一般的な競爭的研究費は、國のほうでは増えているんだけども、環境研ではだんだん、自己的な研究費の獲得が難しくなっている狀況があるということで、これは実は一遍ここでも議論させてもらいました。そういう意味で、一般的な意味での競爭的な科研費等が増えているにもかかわらず、環境研では難しくなってきているという、何か環境研究に関わって特別な、そういう意味での難しさ等があるのか、ちょっとその辺の事情を改めて、お話を聞いておきたいと思っていますけども、いかがでしょうか。

【大垣國環研理事長】 前回の後、少しデータを調べましたので、そのご報告をさせていただきます。

【德田國環研企畫部長】 まず、政府全體で競爭的資金がどうなっているのかということでございます。18年度から22年度にかけて調べましたが、ほぼ橫ばいでございます。具體的には18年度が4,700億円でございまして、19年度が4,766億円、20年度が4,813億円、21年度が4,912億円ということで、21年度まで少しずつ、若干ではございますが上がってきて、22年度で4,630億ということで、減っているという狀況でございます。
 他方、國立環境研究所の場合、環境省、文科省、厚生労働省等から競爭的資金を得ているわけでございますが、18年度が22億7,000萬、19年度が18億7,000萬、20年度が19億8,000萬、21年度が23億7,000萬、22年度が21億8,000萬ということで、18年から19年にかけて減って、20年、21年にかけて増えて、22年にまた下がったということで、ばらついているけれども、ほぼ橫ばいであるということで、政府全體、それから國環研ともに、それほどばらつきがある中で大きく増えているとか、あるいは減っているという狀況にはないのではないかと。特に國立環境研究所の競爭的資金の獲得能力が落ちているという事実はないのではないかというふうに考えております。

【松尾委員長】 しかし、何か數字だけ見ていると、エコチルか何かを外すと、どんどん下がっているというようなことを受けたりとか、それからいわゆる競爭的な、自主財源的なものは下がっているというふうに我々は思っていたんですが、その辺は、トータルにしてしまうとそうなのかもしれないけども、どうなんですか。

【德田國環研企畫部長】 どういうふうに解析していくかということだろうと思うんですが、競爭的資金に限って言うと、今申し上げたようなことですが、競爭的資金以外にも研究費があるわけでございまして、委託費としていただく分というのはございます。それが減ってきているという事実はあるようでございます。
 そこはさらに解析をしたいと思いますが、どういう分野で減ってきているのか。環境省全體の予算、科學研究費の中の委託費が減ってきているのではないかとか、その辺はもう少し詳細に解析をしたいと思っておりますが、競爭的資金に限って言えば、決して落ちていないのではないかというふうに考えております。

【小池委員】 競爭的資金と、あと、外部資金という言い方がありますよね。それで、多分ここで指摘されたのは外部資金のほうだと思うんですね。環境研のほうから出されたデータでは、やはり外部資金に関しては減っているので。ですから、多分、外部資金の中に競爭的資金と、非競爭的資金というのかな、それが含まれていて、今、ご説明になったそちらのほうが減っているので、全體とすると外部資金がかなり減ってきているというふうに、データとしては出てきているんだと思うんですね。

【松尾委員長】 そういう意味で、少しずつ、やっぱりいろんな意味での努力が必要なんじゃないかなというのが我々の共通の見解になっているということです。でも、それにももうちょっと、いろいろ事情があるのかなということでお聞きしたわけですけどもね。

【大垣國環研理事長】 具體的な案があるわけではなくて、申し上げられないので弱いんですけれども、今、小池委員からご指摘のように、いろんな定義がそれぞれの整理の中で違っておりまして。その辺が、少し我々もその場その場で整理してしまうものですから、わかりにくくなっているところがあるかなと思いますので、その辺も含めて、この第3期では注意したいと思います。

【松尾委員長】 ほかにはよろしいでしょうか。委員の先生、よろしいですか。
 それでは、評価書のほうの審議に入りたいと思いますので、ここで、國立環境研究所の役員の方々はちょっとご退席いただいて、また、評価結果をお伝えするという仕事が殘っていますので、どこか別室で待機をお願いしたいというふうに思います。どうぞよろしくお願いします。
 それでは、しばらく時間をとりましょう。
(退 室)

【松尾委員長】 それでは、審議のほうに入りたいと思います。
 資料1について、事務局よりご説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。

【長坂環境研究技術室長】 それでは、資料1をご覧ください。こちらですが、前回の8月5日の當委員會におきまして、まず最初に仮案という形で案を出させていただきました。その際にいただいた意見、それからその後に各委員からメール等でいただきました意見を反映させまして、前回の資料から削ったところが青で、追加したところが赤というふうに資料を作成してございます。
 それでは、変更したところにつきましてご説明をさせていただきたいと思います。
 まず最初の環境研究に関する業務の「(1)環境研究の戦略的推進」のところ、「[1]學際的かつ総合的な研究の推進」の項目ですが、ここに説明を少し詳しくするための挿入をしてございます。
 次の「[2]先導的?基盤的研究等の推進」でございますが、こちらについては、ちょっと最初の記述が、やや內容がちょっとずれていたというようなご指摘も委員の先生からございまして、記述を変えております。読み上げさせていただきます?!感陇郡松袱胫卮螭虱h境問題に対し、科學的な見地から迅速に対応出來るよう、予防的?予見的な観點から環境研究が進められている?!?br />  それから、[3]ですが、タイトルとしていたところが、中期目標、中期計畫に似て、より適正な表現のタイトルに直したということで、[3]は「高い研究の質の確保と創造的な研究環境の展開」というタイトルに修正しております。
 [4]のところは、言葉をちょっと補足したというところでございます。
 2ページにまいります?!福?)研究の構成」のところで、これは言葉を補足して、表現の適正化を図ったものでございます。
 次の「[1]重點研究プログラム」でございますが、3ページにわたっておりますが、こちらについては評価の點數も加えて、より詳しい記述にして書きぶりを修正してございます。直した內容は、「プログラムによっては年次評価を受けての研究方向の絞り込み等も行われた結果、5年間を通じた目標期間中の事後外部評価は、5點満點で平均評點が4.1から4.7點と高い評価を受けており」ということで、適切に進められているということでございます。  続きまして、4ページにまいります?!竅2]基盤的な調査?研究活動」の項目でありますが、まず一番上に説明書きを追加させていただきましたので、ここは內容的には説明をしているだけというものでございます。
 一番下のところに、より詳しい評価の記述を追加してございます?!袱蓼?、第2期中期目標期間を通じた事後外部評価においても、5點満點で平均4.3點と高い評価を得ている?!工趣いρ匀~を追加しております。
 次の「[3]知的研究基盤の整備」につきましては、冒頭の部分に説明書きを追加させていただきました。  続きまして、5ページにまいります?!秆芯郡卧u価」のところでございますが、當初、黒と青の部分だけだったんですが、ややあっさりした書きぶりで「十分達成している?!工趣胜盲皮い郡螭扦工?、より詳細にご意見をいただきまして、詳細な書きぶりとさせていただいています。一通り読ませていただきます?!竾瑜臃ㄈ摔卧O定した評価基準により研究所內外の評価委員會が適切に機能し、毎年の評価および次年度の資源配分を含む各評価への対応が行われ、これらの內容は公開されている。さらに中期目標期間全體における事後外部評価も適切に行われているなど、中期目標を十分達成している。また、研究課題の評価には國內外の環境政策への反映などの政策的な研究としての視點も含まれている。なお、次期においては、中期目標の達成狀況について、外國人等を含めた客観性の高い評価が予定されており、その確実な履行が期待される?!挂环钺幛?、次期に対する期待というのも追加しております。
 次に、6ページにまいります?!?.環境情報の収集?整理?提供に関する業務」という、こちらは大項目でございまして、下の項目にBがあるんですが、トータルの評価としてはAのままとしてございます。
 記述ぶりですが、まず評価の記述を頭のところに追加してございまして、「國環研は我が國を代表する環境研究機関として多くの環境に関する情報を社會に発信している?!工趣いΔ长趣颏膜奔婴à皮辘蓼?。その下は表現の修正を行っているという程度のものでございます。
 それから、その下の項目の「(1)環境に関する総合的な情報の提供」の部分でございます。こちらについては、もともと原案Bでございまして、先生のご意見の中にAとしてもよろしいというご意見もいただいてございましたが、そのままでいいと言われているご意見もございまして、案としてはBのままとしております。書きぶりにつきましては、より詳細な書きぶりとしてつけ加えましたのが、「政策目標が変更となった。新しい政策目標の見地からは適切なパフォーマンスであると評価できるものの、相対的に認知度が低下したことは否定できない?!工趣いΔ长趣?、この書きぶりはBに相當する書きぶりとして追加をさせていただいたということでございます。
 それから、「(2)環境研究?環境技術に関する情報の提供」の部分につきましては、「単年度の評価はバラツキが生じている」という事実関係を追加させていただきました。
 7ページの一番下から8ページにかけてでございますが、「3.研究成果の積極的な発信と社會貢獻の推進」のところで、「(1)研究成果の提供等」でございますが、ここは內容的には一緒だと思いますが、表現ぶりの修正をしております。直した表現は8ページのほうになっておりまして、數値を入れて、より詳細な形としております?!钢肖扦猊抓欹攻辚戛`スは前期に比べて2.5倍と大きく増えて目標を達成している。一方、インターネットでのHPの利用件數は、3割増加したが目標の5割には至らなかった?!工趣いΔ趣长恧扦?。
 あと、[3]の部分も、上のほうは表現の適正化でございますが、最後に「歐文の論文が増えている」ということを追加させていただきました?!附襻幛猡扦毪坤睔W文の論文での発表が望まれる」という期待も含めて追加をしてございます。
 この項目、[1]、[2]、[3]を全部あわせて、こうしたことから、中期目標を十分達成しているということで、Aという評価をしてございます。
 続きまして、9ページでございます?!福?)研究成果の活用促進」の項でございますが、この右のコメントの欄でございますが、3行目のところに、A評価としていたにもかかわらず、「中期目標は十分達成している?!工趣いξ难预胜盲郡韦?、それを追加させていただきました。さらに、知的所有権に関しまして記述を追加させていただいてございます?!竾h研での研究が技術開発を目的とした課題が少ないこともあり、その件數があまり大きくないことは理解出來るが、これらの知的所有権は活用されてこそ意義があるものなので、適切な管理が必要である。また、性質上、民間移転が困難なものが多いが、民間移転の努力も引き続き行うことが重要である?!工?、このような形で追加をしております。
 次に、10ページにまいります?!福?)環境政策立案への貢獻」のコメントの欄でございますが、こちらも記述ぶりを修正しております。真ん中ぐらいの赤いところでございますが、「また、環境省が進める多くの環境政策に関しても國環研の研究成果がこれらの科學的な基盤となっており、これらを総合すると、國環研の研究成果や知見が環境行政の取組に反映されていると判斷され、中期目標を十分達成している?!工趣いΔ长趣扦搐钉い蓼?。その前には審議會等への參畫人數は目標を達しているという數字が入ってございまして、それを受けての表現でございます。さらに、エコチルについても貢獻しているということで、なお書きで、「なお、平成22年度からスタートした環境省の『子供の健康と環境に関する全國調査』についても、國環研はそのコアセンターとして中核的な役割を果たしている?!工?、評価Aの補足的な説明ということで追加させていただいております。
 次、11ページにまいりまして、「2.人材の効率的な活用」のところでございます。こちらはもともとAの評価で案を出してございましたが、ここはBでもいいのではないかという意見もいただいておりまして、実際には平成18から22年度が全部Aということにもなっておるのと、內容的にもAでよろしいのではないかということで、委員長と相談の上、評価はAのままとしてございます。
 記述的には、今後の期待というところの追加書きです?!袱胜?、女性や外國人の採用に関しては、民間企業のノウハウを活用することが望まれる?!工趣いτ浭訾蜃芳婴筏皮辘蓼?。
 次に12ページにまいります。先ほどもちょっと議論がございました、「[3]受託収入」のところの記述でございます。こちらについては、実情を踏まえた記述という認識でこれを追加いたしました?!腑h境分野への比率の問題はあるとしても、國全體の競爭的な研究資金は増加している狀況を鑑みるならば、結果として國環研の自己収入的な研究費の低落傾向が定著することは危懼するところである。競爭力を深め、國環研の目的に沿った競爭的な外部資金のより積極的な獲得が望まれる?!工?、こういう記述にしてございます。その結果、評価はもともと案でBでございましたが、そのままBのままということにしてございます。
 続きまして、13ページにまいります?!?.業務における環境配慮」ですが、こちらについては、第2期中期目標期間の後半のほうがCO2排出量等の削減という部分が特に多かったということで、その旨を追加して記述しております。
 次は15ページに飛びまして、2.の人事に関する計畫でございます。こちらにつきましては、前回の案はBでございましたが、委員の先生方のご意見を踏まえましてAに修正してございます。こちらについては、前回の委員會の際にも佐和委員からご発言をいただいたところでございますが、さらにメールのコメント等でも、ここについてはAにしていいのではないかというようなコメントを何人かの先生からいただきまして、Aにしてございます。一番上のところに、これがBをAにした最大の理由ではないかと思いますが、記述を追加しております?!溉纹诟堵殕Tのテニュアトラックによる採用を行うなど、人材の確保や効率的な活用を行っていることから、中期目標を十分達成している?!工?。また、「一方で」という部分も、ちょっと表現を適正化してございます?!敢环饯?、契約職員の人數が常勤職員の人數を上回っているが、研究の深化や継続性の観點からは、ポスドク等の契約職員よりも常勤職員が果たす役割が大きいと考えられるので、今後の課題として検討すべきである?!工?。そして、さらにもう1點追加した記述がございまして、一番最後の部分ですが、「また、人件費一律削減に伴い契約職員等の増に頼らざるを得ない現狀は若手研究者の育成の観點からも大きな問題であり、次期中期目標期間中には、政府全體への問題提起を含めた検討が行われる必要がある?!工趣いΔ长趣?、これは環境省側に対する要望ということになるのかもしれませんが、こういった國環研自身ではどうにもならない部分があるというところも含めた上で評価がAなのかなという、そんな気もしてございます。
 これで、個別の評価は以上でございまして、一番最後、総合評価の前に、業務運営の改善に関する事項の検討というのがございまして、ここはちょっと表現のダブっている部分がございましたので、最初を削除し、理事長の「責任」ではなくて、「リーダーシップ」が適正であろうということで、文言を修正してございます。
 最後の総合評価は、前回の仮案と同じく、総合的にはAということで、今回の案をまとめさせていただいております。
 以上でございます。

【松尾委員長】 ありがとうございました。メール等を含めて、委員の先生方からは非常に積極的に、いろいろコメントをいただいたところでありまして、それを事務局のほうで適宜、適切なところに入れて、それなりにまとまってきているというふうに考えておりますけども、なおこの場でいろいろご議論いただければありがたいと思うところであります。
 いろんな意味でご意見をいただければありがたいと思いますが、いかがでございましょうか。

【佐和委員】 一つ、意味がよくわからない點から始めますと、11ページの「女性や外國人の採用に関しては、民間企業のノウハウを活用することが望まれる」というのは、何を意味しておられるのか、ちょっとよくわからないので、後でご説明いただきたいと思います。

【長坂環境研究技術室長】 こちらについては、前回の委員會でも中村委員からコメントを、たしかいただいたところだと思うのですが、まさに、中村委員のほうから民間おいてやられてきた経験からして、民間のほうが女性や外國人の採用ということについてノウハウを持っているということで、そういったものを參考にできるのではないかというご発言をいただきました。また、そういった意見も文書いただいておりまして、それをこちらに追加したということでございます。

【佐和委員】 ただ數が多いという意味ですか、民間のノウハウというのは。

【花木委員】 あのときに中村委員がおっしゃったのは、採用のノウハウというよりは、待遇とか、仕事に就いてからのことだったと思うんですね。採用のときのノウハウは、研究所と民間ではそもそも違うので、「採用」と書いてあると、ちょっとおっしゃった意味と違うのじゃないでしょうか。

【松尾委員長】 採用じゃないのでしたら、処遇とか。言葉としてはありますね。

【佐和委員】 國立大學法人なんかでも、數字は忘れましたけども、女性の教員の數を二十數%でしたか、何かそういう數字目標みたいなのを掲げてやっているんですけども、なかなか達成が難しいというのが現狀で。できるだけ女性の教員を増やそうというのは、教員といいますか、ここの場で言えば研究者ですね、數を増やそうというのが全體の傾向であるかと思います。
 それから、これは別に國環研に対してのみ言えることじゃないですけど、10ページに「歐文」という言葉を使われていましたが、ヨーロッパということで歐文ですね。要するに、英文ですよね、ほとんどが。ここじゃないですね。どこかに……。

【長坂環境研究技術室長】 8ページですね。

【松尾委員長】 「歐文の論文數」と。

【佐和委員】 というふうに書かれているんですけど、今、文科省なんかが、特に國立大學が法人化されて以降、21世紀COEだとか、グローバルCOEだとかいった、割と巨額のお金を、少數の研究グループに対して拠出するというようなことが制度化されてきているのが現狀なんですね。
 しかも一方で、翻訳屋さんというのがいるわけですね。そこでどんどん翻訳して、英文の論文をやたらと書くのはいいんですけれども、それはもう外國人から見れば、もう明らかにそれは。つまり、特にネイティブの英語人から見れば、もうそれが歴然としてわかるというようなことで、非常に不評を買っているというようなことがよく言われるんですけども。
 この國環研の場合、これは分野によると思うんですけど、例えば何かの実験をして、その実験の結果をリポートするというような內容の場合は、割と英文で表現することが簡単ですし、あるいは數式の多い論文を英語で書くということは非常に簡単なことなんですけれども、非常にディスクリクティブな內容の場合はなかなか難しいという面があって、それを外部委託なんかしていると、ただ數が増えても、本當にクオリティーの面で保証されているのかどうか。ですから、実際にそういう歐文で書かれた論文というのは、どの程度、サイテーションといいますか、引用の頻度とかいうような點で、質の面でのレベルが高くなっているのかというようなことも、やはり本當は評価の中に反映すべきだと思います。
 と言っても、それはもう後の祭りでありますけど、今後はそういったことも、やっぱり評価の基準として取り上げるべきだというふうに、私は考えます。
 以上です。

【桑野委員】 そういう、翻訳業者に任せきりということを、私はちょっと今まで聞いたことがなかったんですけれども、頼むとしたら、やはりその後、ちゃんと內容が自分の意図したことを反映しているかどうか、チェックをする體制の問題だと思います。
 今、申し上げたかったことは、この前もお尋ねしたんですけれども、論文のインパクトファクターが全く考慮されていない、データがないというお話でしたけれども。今、佐和先生のお話にありますように、それがどれだけ引用されているかとか、あるいは、よそでちゃんと論文を読まれているかといったことが問題だと思いますので、もしつけ加えるならば、やはりインパクトファクターも考慮してほしい。どの雑誌に公表するかについてはインパクトファクターも考慮して、ぜひ多くの人に見ていただけるような配慮が欲しいということかと思います。

【小池委員】 この、雑誌の評価の問題は大分前からも出ていたんですけど、なかなかインパクトファクターなり、そのサイテーションのデータというところまでは話が行っていないんですけれども、ここの書きぶりの、歐文の雑誌の投稿を増やすというよりは、むしろ內容をきちんと評価できるようにするというほうを強調したほうが、私はいいのではないかという気がします。皆さん、特に環境研で自然科學系の人は英文で書かないと、みんな見てもらえませんので、英文で書くということに関しては、皆さん、もう共通の理解だと思います。ですので、結局、それがどの程度使われているかということのほうも考慮するというような書きぶりにしたらいかがでしょうか。

【松尾委員長】 それでは、今、佐和先生から言われたことの一つで、11ページの人材の効率的な活用に議論を戻します。

【佐和委員】 採用じゃなくて、処遇の話。民間企業のノウハウ。

【松尾委員長】 ですから、民間のノウハウの話は、この「採用」というのを「処遇に関しては」ぐらいに変えるということで、どうでしょうかね、言葉としてはね?;疚瘑T、どうですかね。

【花木委員】 皆さん、どれぐらい覚えているかはわからないですが、採用のときに研究所が民間のノウハウを活用するというご趣旨ではなかったように思うんですね。

【佐和委員】 だとすると、國環研では、現に女性であるがゆえに冷たい処遇を受けているということを意味することになりませんか。そんなことは必ずしもないと思うので。

【長坂環境研究技術室長】 ちょっとよろしいですか。今日、中村先生がいらっしゃれば、直接お話を聞けたのですけども、中村先生からいただいたコメントそのものは、実はこのままではなくて、「女性、外國人の採用に関して、民間企業のノウハウを參考に、一層の努力をしていただきたい」という內容だったんですね。

【佐和委員】 何の努力。

【松尾委員長】 一層の努力。

【長坂環境研究技術室長】 それで、それを文章構成を考えて、こういう文章にさせていただいたんですが、ただ、今の花木先生からご指摘があったとおり、採用ではなくて、処遇だというのが前回の中村先生の……。

【花木委員】 処遇では恐らくないですね。支援ですよね。処遇の問題があるというよりも、例えばお子さんがおられるときに、どうやって保育するかとか、そういった支援體制が必ずしも十分でないところがあるので、支援のノウハウは民間の會社がいっぱいお持ちだと思うんですね。多分そういうことかなと、我々はそういうふうに理解していたんですけど。

【松尾委員長】 その中村委員が書かれた、今の言葉そのままでいいんじゃないの。何かつけ加えたりなんかしたら、多分にかえってわかりにくくなった感じがあるけど、ちょっともう一遍読んでみてくださる、そのコメント。

【長坂環境研究技術室長】 コメントは、「女性、外國人の採用に関して、民間企業のノウハウを參考に一層の努力をしていただきたい」。

【松尾委員長】 ちょっと抽象的か。

【長坂環境研究技術室長】 それで、ちょっと私の意見を言ってもよろしいでしょうか。その処遇という話もあったんですけど、結局、いろんなことを含めて、女性、外國人の活用なのかなという気がいたしまして、それで、その「採用」というところを「活用」にして、さらに「活用を望まれる」のではなくて、「活用に関しては民間企業のノウハウを參考に、一層の努力が望まれる」というぐらいにすれば、中村先生のご意見にも沿った形で修正できるのではないかと思ったんですが。

【小池委員】 そうすると、具體的に環境研は何をやればいいかというのがあまりはっきりしてこないですけれども。ここに書く以上は、やはりある程度、具體性があって、これをやってくださいよという注文でないと。ちょっと今のはあまりにもブロード過ぎて、何を言っているのかよくわからない。

【松尾委員長】 何か。修文の問題なんですが、ちょっと時間をとりますかね。
 では先のほうへ行って、歐文の論文數で、単に數じゃないんだと。こういうことは、まさにそのとおりだと思います。この文章をどう修正すればいいかですが、「今後もこの研究成果を國際的に発信するためには、インパクトファクター等も考慮して、論文の発表が望まれる」とか、そういうような言い方ですか。

【花木委員】 インパクトファクターをどれぐらい活用するか、どれぐらいそれを高く思うかということについては、いろんな意見があります。必ずしも、みんな一致していないですね。分野によってインパクトファクターを非常に重視する分野と、いやいや、そうじゃないので、我々の學會はインパクトファクターをそもそも持たないんだと言っておられるような、理學系の學會もおられるわけです。ですから、あまり個別のインパクトファクターという、一民間會社が出しているものをここに書くよりは、その趣旨は生かしつつも、よく読まれるような、「ジャーナルによく読まれる論文を掲載する」というような表現のほうがよろしいのかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

【松尾委員長】 いかがでしょうか。趣旨はそういうことだと思うんだけど。

【佐和委員】 抽象的な表現で片づけようとすれば、「質」の評価についても云々という。

【松尾委員長】 「質」の評価を。

【西間委員】 今回は我々の持っていた資料でこのコメントをしたわけですから、もうこれ以上は書けないと思います。第一、ここの中には「今後はその內容に関しても何らかの自己點検が望まれる?!工趣いρ匀~がありまして、その內容は、質的な內容のことを多分示しているので、これで十分ではないかと思います。

【松尾委員長】 いかがでしょうかね。その一つ前のところで、「今後はその內容に関しても何らかの自己點検が望まれる?!工趣いρ匀~が入っているという趣旨で、質の問題は當然そこで検討されるべきだと、こういうご意見でありますが、どうでしょうか。
 私自身も、そのインパクトファクターについては、必ずしも分野によって、隨分重視するところと、そうじゃない分野があるようには聞いておるんですけども、これは文系とかだとどうなんですか。インパクトファクターってあるんですか。サイテーションインデックス、一応ありますか。

【佐和委員】 一応はあります。

【高橋委員】 學問領域によって違います。

【松尾委員長】 學問領域によって違う。

【佐和委員】 経済學の中ではかなり。

【松尾委員長】 そうですか。わかりました。  そういう意味では、今、西間先生のおっしゃるあたりで、この文言でどうかというのが。
 どうぞ。

【小池委員】 これも、次のときに、どういうふうに実績報告書を書いていただくかということに関する注文になるわけですね。ですから、今言ったその內容というのは、今、議論が出た、例えばインパクトファクターですとか、サイテーションインデックスですとか、そういう、発表した論文の質がどの程度、きちんと利用されているかということに関するものが評価できるような、何らかの記述が欲しいということですよね。
 それがわからないと、やはりせっかく書いても、これでは意味が通りませんというので、また同じようなことになってしまいますので、少しやはり具體的に何か書かれたほうがいいような気がします。

【有田委員】 論文のことなので、私は、先生方みたいに詳しくありませんけれども、文章自體は、「今後はその內容に関しても何らかの自己點検が望まれる?!工趣いΔ韦钺幛摔欷肖瑜い人激い蓼?。
 この「また、」というのは、実はその論文の、誌上でも、口頭での発表件數でも、年間平均値を上回ったということで、その同じものが、歐文というか、英文の論文數もそれに関して増えているわけですよね。であれば、そのことを先ほどから皆さんがおっしゃっているように、ただ、それが質的にどうなのかということで言えば、最後にその「自己點検が望まれる?!工趣いΔ长趣毪欷?、そのすべてに対して、もっと質の向上を望んでいるわけですから、英文にしても、日本語の文章にしても、それで私は別にそんなに問題ないというふうに思います。  それから、採用の件についてです。私はあの文章を読んだときに、採用というのは、面接して雇用するところだけが採用ではなくて、その條件も含めて採用というふうに読み込んだので、あの文章もそんなに変だというふうには思いませんでした。

【松尾委員長】 わかりました。ありがとうございます。非常に積極的なというか、解決に近づいたようなご意見だったと思うんですけども、これ、順番を入れ換えたらどうですか。その「今後は」というやつは全部を受けて、「その內容?質的レベルに関しても何らかの自己點検が望まれる?!工趣いΔ栅Δ摔筏迫毪鞊Qえると。  「內容?質的レベルに関しても何らかの自己點検が望まれる?!工趣いΔ浃膜蜃钺幛韦郅Δ爻证盲皮い趣いΔ韦?、いかがかと思いますが、どうでしょうか。何か意見はありましょうか。  では、そういうことにここはさせていただきたいと思いますが……。

【長坂環境研究技術室長】 今のところで確認させていただいていいですか?!附襻幛悉饯蝺热?質的レベルに関しても何らかの自己點検が望まれる?!工蛞环幛恧顺证盲皮い?。

【松尾委員長】 「今後が」がちょっとダブるんだな。

【長坂環境研究技術室長】 そうすると、その手前の今後も論文の発表が望まれるというところの「今後」は、削除してもよろしいですか。

【松尾委員長】 いや、これはだから、「発表するのが望まれる?!工韦?、「今後」というのもね。

【長坂環境研究技術室長】 「今後」がちょっと二つつながっていて。

【松尾委員長】 二つつながるのがちょっと気になるね。

【有田委員】 それは、文章のおさまりがいいようにすればいいだけの話ですよね。

【長坂環境研究技術室長】 では、それは後ほど、松尾委員長と相談させていただくということで、よろしいでしょうか。

【松尾委員長】 それでは、よろしいですか。
 そこは、ちょっと「今後」の、言葉を二度続かないようにするということで、若干の修正をさせていただくと。それで、ますますやってほしいということは書いておくと。そのレベル、內容についても自己點検が望まれるということで、ここはいきたいというふうに思います。

【白石総合環境政策局長】 恐らくは、後ろに持っていく文章の冒頭の「今後は」がなくていいんだと思います。

【松尾委員長】 いきなりその內容でいいですか。

【白石総合環境政策局長】 あるいは、そっちに「また、」をつけるのかもしれませんが。

【松尾委員長】 「また、」をね。わかりました。その線がいいかもしれませんね。じゃあ、そういうことでやらせていただきたいと思います。
 それから、その採用の問題ですが、確かに入り口だけじゃないんだと、採用について言えばね。そのご指摘もそのとおりだと思いますが、どうでしょうか、皆さん。

【花木委員】 確かに入り口じゃないというふうに読むと、ああ、そうだなと思います。ここでは採用を増やす、採用増加、あるいは雇用増大。雇用増大というのは、何か國全體の話になってしまう感じですかね。どうですか。

【白石総合環境政策局長】 中期目標の達成に向けた狀況等の評価なので、実は、その左の欄のほうの中期目標、中期計畫、あるいは、その次の真ん中の方法、視點等のところでも、恐らく目標をつくったときには、ここに言う「採用」という言葉で、単にその最初に雇うことだけではなくて、何かもうちょっと、先ほど有田委員のご説明にもあったような広い意味で、何か使われているように思います。
 その一方で、その表題のところで「人材の効率的な活用」というふうに言っておりますので、実は狀況の評価としては、採用なり、活用なりという、この目標、計畫、方法、視點を受けた言葉でないと、論旨の一貫性がなくなってくるという點はございます。
 でも、その一方で、ご指摘がありましたように、そういう目標のことを繰り返しここに言っているだけでは、じゃあ、具體的にこうしろという、次へのきっかけの具體性が少し乏しいのではないかというご指摘も、たしか今、いただいたかと思いますが、そこら辺のことを考えての文章にしていただければというふうに思います。

【松尾委員長】 難しい注文がつけ加わったけども、どうすればいいのかな。だから、採用?活用、増大とか、やっぱり増やせということですよね、趣旨はね。その中期計畫の「多様な雇用形態の人材間の調和」、「女性研究者の積極的な採用」、そうすると、何ですか、「女性や外國人の積極的な採用?活用に関しては、民間企業のノウハウを參考とすることが望まれる?!工??!竻⒖激趣工搿工趣いΔ韦悉筏い?。

【佐和委員】 本當に民間企業でそうやっているの。

【小池委員】 これは、そうすると、「外國人とか、女性研究者をより増やすことが望まれる?!工?、「その一つのノウハウとして、民間企業のノウハウなどを取り入れて」と間に挾んで。やはり最後は、いわゆるこういう「雇用を増やすということが望まれる?!工摔筏皮筏蓼盲郡郅Δ?、今の趣旨ははっきりすると思うんですね。
 そうしないと、これ、「民間企業のノウハウを生かすことが望まれる?!工趣工毪?、そこに非常にウエートがかかってしまって、じゃあ、それはどういう意味だろうかということになってしまうような気がしますけれども。

【佐和委員】 それに、民間企業と一括りにして、どこもかもがそういうノウハウを持っているとは言えないと思うんですよね。ですから、別に官であれ、民であれ。

【松尾委員長】 日本の重役の數も、女性の數は圧倒的に少ないというのがこの間、新聞に出ていましたからね。そういう意味では、民間に倣えば、それの比率が上がるというわけでもなさそうだというのは、そうですね。
 女性の委員の方、何か特にご発言はありますか。
 今の小池先生の話は、文章にするとどうなりますか。具體的にちょっと原案を出していただけますか。

【小池委員】 「なお、民間企業のノウハウ等を參考にして、女性や外國人の雇用について、より増やすことが望まれる?!工沥绀盲茸钺幛韦趣长?、あまりいい言葉じゃないですけど、何かそれに似たような表現でどうかと思いますけども。

【松尾委員長】 どうぞ、よろしくお願いします。

【萩原委員】 多分、民間企業のほうで進んでいるのは、それこそ、ワーク?ライフ?バランスの推進であるとか、育児休暇制度であるとか、そういったところだと思うんですね。だから、それがここに書けるのかどうかはわかりませんけれども、具體的な、いわゆる女性や、男性も含めてなんですけども、研究者や職員の方たちが勤務しやすいような環境を整えるというのも、この目標の中に入っているかと思うので、そういうものを具體的に入れることは、ここではちょっと難しいんでしょうかね。
 単にその、民間企業というだけじゃなくて、具體的な政策として內閣府でも進めていますので、そういうものを入れることはいかがでしょうかという提案ですが。

【松尾委員長】 長坂室長、いかがでしょうか。
 あれですよね、評価項目という中には、女性研究者の積極的な採用狀況というようなのが評価項目に入っているので。

【長坂環境研究技術室長】 そうですね、中期目標と中期計畫の左の欄を読んでいただくと、ここの項目において評価していただく內容というのはこれになると思うんですね。そうすると、外國人は、ちょっとすみません、すぐは見つからなかったんですけども、その2.の人材の効率的な活用の、例えば中期計畫の一番下は、女性研究者の積極的な採用という項目で入っているんですね。

【松尾委員長】 採用狀況がどうかという、十分に採用していますかという。

【長坂環境研究技術室長】 採用して活用しているかと、そういうことが評価項目になっております。

【松尾委員長】 評価項目になっているということですよね。ですから、それをもっと積極的に進めてほしいと、こういう趣旨の評価にすればいいわけだね。民間のノウハウという、この辺がちょっと一般論と、特定の民間と言われてしまうと、そこがちょっとバランスが悪いのかな。だから、「なお、外國人、女性研究者の積極的な採用をさらに進めることが望ましい?!工趣?、それだったらばあまり問題がないけど、「民間のノウハウ」と言われてしまうと、何なのかというのが特定しにくくなるということですね、佐和先生のご意見はね。これを外すと、中村先生は何かおっしゃるかな。

【泉委員】 「民間企業のノウハウを活用」というと、いかにも、民間企業のほうが進んでいるようなイメージがあると思うんですけれども、必ずしもそうとは言えないと思うんですね、やっぱり千差萬別ですから。ですから、「民間企業のノウハウを參考にする?!工趣?、「參考」であれば、ちょっと一歩引いた感じでおさまるのかなという気もしますけれども。

【高橋委員】 なかなか処理が難しいかもしれませんけど、私の印象でも、公務員は法律によってきちんと育休とかが保障されています。かつ、獨法ですから、それに準じた取り扱いがされていて、そういう意味では、実は民間を引っ張るという役割が期待されています。したがって、この文章では誤解を招く可能性があって、この點については「先進的な」と入れたらいかがでしょうか?!赶冗M的な民間企業のノウハウを活用する」と。一部に比べると、當然、先んじている部分はあると思いますので、それを入れると、あまりぎらつかないのではないか、という気がしました。

【松尾委員長】 ありがとうございます。そうすると、長坂さんの今、言われたやつにそれをつけ加えると、どうなりますか。

【長坂環境研究技術室長】 小池先生の意見をベースにですかね。なお書きで、「先進的な民間企業のノウハウを參考にして、女性や外國人の積極的な採用?活用をすることが望まれる?!工趣いΩ肖袱扦筏绀Δ?。

【松尾委員長】 よろしいでしょうか。一応、じゃあ、その線でまとめさせていただくということで、ちょっとその、てにをはについては、もう一遍、最終的に確認させていただきますけども、今の筋でいいということで、よろしいですかね。
 ほかには、何かご指摘ございましょうか。

【佐和委員】 別のところなんですけど、10ページをご覧いただきたいんですけども、環境政策云々というところですね。ここは文章が、「これら」というのが2行続けて出てきたり、非常に文章としてはまずいという感じがするんですね。
 ですから、意味?內容は全く変えないんですけれども、「また、」とありますね?!袱蓼?、」以下、「國環研の研究成果は、環境省が進める多くの環境政策の科學的な基盤となっており」とかしたほうが、意味はすっきりしますよね?!袱胜盲皮?、これらを総合すると、」と、2點書いてあるわけですね。一つは、委員の方なんかが増えているということと、それから研究成果がその基盤になっていると?!袱长欷椁蚓t合すると、國環研の研究成果や知見が環境行政の取組に反映されていると判斷され、中期目標を十分達成している?!工?。何か、「これら」とかなんとかいうのは、ちょっと國語的にわかりにくいというふうに思います。

【松尾委員長】 わかりました。そうすると、先生がおっしゃったのは、國環研の研究成果が……。

【佐和委員】 「國環研の研究成果は、環境省が進める多くの環境政策に科學的な基盤を提供しており、」あるいは「提供している?!工乔肖盲皮猡いい??!袱长欷椁蚓t合すると、」と。

【松尾委員長】 「している?!工乔肖盲郡郅Δいい猡筏欷蓼护螭?。
 よろしいですか?!竾h研の研究成果は、環境省が進める多くの環境政策に関し科學的な基盤を提供している。これらを総合すると、環境研の研究成果」と、「これら」というのは、その上の審議會にも參加していたということですね。それを含めて「総合すると、國環研の研究成果や知見が環境行政の取組に反映されていると判斷され」と?!腑h境政策に関して科學的基盤を與えている」のとダブる感じが若干あるけど、いいですね。
 ほかには、何かご指摘ありますか。

【有田委員】 同じところなのですけど、一番下のところですね?!竾h研はそのコアセンターとして中核的な役割を果たしている?!工趣いΔ韦?、私、すっきりしなくて、コアセンターはもう中核なのに、何でこれが二つ、「コアセンターとして重要な役割を果たしている?!工坤盲郡椁铯辘蓼工?。

【松尾委員長】 わかりました。そのとおりだと思います?!袱趣筏浦匾省工?。

【小池委員】 先ほどの、12ページの受託収入のところの書き方ですけれども。これは18年度から22年度の予算の執行狀況を見ると、受託経費というのは、もう明らかに減っているので、多分これを受けて、その「受託収入等の自己収入はいずれにおいても減少している?!工趣いΔ韦?、読んだとおりですね。それで、その後の文章は、先ほど、國全體の競爭的な資金は、私は増加していると思うんですけど、増加していないというデータもあると。橫ばいだというデータもあるので、ちょっとこれでいいかどうかというのを、きちんと確認していただきたいと思います。
 私は、科研費、それからあと、環境省の地球環境推進とか、そういう経費はたしか増えていると思うんですね。ですから、先ほど中身について、トータルで見れば橫ばいというお話でしたので、中身的にどうなのかなと。それとの整合性をつけていただきたいと思います。

【松尾委員長】 それは調べていたんじゃなかったでしたか??蒲匈Mは増えている。

【長坂環境研究技術室長】 我々も、ちょっと國環研に調べてもらった部分があったので、先ほど言った數字になると思います。その全體額はですね。ですから、環境省側と競爭的資金のほうの確認をした上で、それと整合性をとった表現ぶりにさせていただきたいと思います。

【白石総合環境政策局長】 少なくとも、橫ばいであるという見方と、増加しているという見方があるので、全體の論旨として、受託収入等の自己収入は減っているけれども、トータルな狀況は悪くはなっていないというところの認識は、先ほどの國環研の先生方とは一致をしていると思います。
 その範囲で、例えば「増加をしている」ではなくて、「競爭的な研究資金の狀況を鑑みるならば」とか。狀況はこうだということで言えば、それほど矛盾なく、ご趣旨は。要するにもっと競爭力をつけて、よそから金をもらってこいということにはなると思います。

【松尾委員長】 そうすると、「競爭的な研究資金の狀況を鑑みるならば」という、この「は増加している」をちょっと「の」にすると。

【白石総合環境政策局長】 確かに、先ほどのお話も、21年度までは右肩上がりだったのが、22年度にぐっと落ち込んでいるということで、全體としては橫ばいであるというおっしゃり方ですけど、その22年度を特異年と見るのかどうかで評価が違うと思いますので、「増加している」というのを取れば、ご趣旨は達成できると思います。

【松尾委員長】 「國環研の自己収入的な研究費の低落傾向」と、これは確実にあるように思ったんですね。この前のときもね。じゃあ、そういうことでいきましょうか。
 ほかには、ご指摘ありましょうか。
 この、Cはないんだけど、A、Bの評価については、ここにある原案で、特に何か違和感をお持ちになりませんか。大丈夫ですか。結構Sがあったり、Bがあったりとか、そういう評価があるやつもあったんですけど、Aにだんだんなってきているというところはあります。
 それでは、今、何カ所ぐらい修正が入ったことになりますか。ちょっと確認してください。

【長坂環境研究技術室長】 では、最初から確認しますと、8ページの[3]の部分ですね?!附襻幛悉饯蝺热荬碎vしても何らかの自己點検が望まれる?!工趣いξ恼陇蜥幛恧顺证盲皮い盲?、表現を整えさせていただきます。
 10ページの(4)環境政策立案への貢獻のところで、真ん中の赤いところの記述の表現を変えます?!袱蓼?、國環研の研究成果は、環境省の進める環境政策に科學的基盤を提供している?!工趣いπ拚摔い郡筏蓼?。
 それから、一番下の「國環研はそのコアセンターとして重要な役割を果たしている?!工趣いπ拚颏い郡筏蓼?。
 それから、11ページでございますが、ここの「女性や外國人」のところですが、「なお、先進的な民間企業のノウハウを參考にして、女性や外國人の積極的な採用?活用をすることが望まれる?!工趣い热荬扦?。

【松尾委員長】 外國人研究員とつけますか。研究者。女性や外國人研究者。

【長坂環境研究技術室長】 はい、研究者ですね。

【松尾委員長】 「採用?活用を進めることが望まれる」と。わかりました。

【長坂環境研究技術室長】 それから、12ページの[3]受託収入のところですね。一番最後に今、修正が入ったところで、「環境分野への比率の問題はあるとしても、國全體の競爭的な研究資金の狀況を鑑みるならば、結果として」という修正。
 あとすみません、形式的な話で、5ページなんですけども、これは、今ここで指摘があった話じゃなくて、事務的なお話でございます。一番上に「國および」あるいはその3行目に「評価および」というのが平仮名になってございますが、これは漢字に直させていただきたいと思います。非常に事務的な修正でございます。

【松尾委員長】 いかがでございましょうか。
 「國環研」という短絡名稱はいいんですね、使っても。一々、國立環境研究所というのは。

【長坂環境研究技術室長】 必要があれば、最初に國立環境研究所として、「以下、國環研」というのを最初のところに入れさせていただきます。

【松尾委員長】 では、そうしますかね。

【佐和委員】 これは感想を一言だけですけれど、要するに、外部資金の獲得金額あるいは件數が必ずしも伸びていないのは、恐らく國環研は大學等に比べると、やっぱり非常に研究費で恵まれているんですよね。ですから、そもそも外部資金にアプライするインセンティブがないと、乏しいということがあるんじゃないかなと気がするんですね。大學の先生なんかは本當にお金がありませんから、必死になってアプライすると。ちょっとそういう組織上の問題もあると思いますね。

【松尾委員長】 まあ、それは聞いてみましょう、今度。でも恐らく、若い人たちは、やっぱり決してそうじゃないんじゃないですかね。だって、エコチルを除くと、何か交付金はもう隨分減ってきているような図を見せられましたものね。ですから、やっぱりそれは必要なはずじゃないでしょうか。そこはちょっと、本當のところを見ないとわかりませんけどね。

【佐和委員】 大學などの場合よく、科研費で応募件數とか。つまり、何人の教員がいて、何人が応募しているかとか、それの率が下がると、いろいろと大変だというようなことを言ったり、今度は実際に獲得比率というようなものをいろいろ計算して、成績が悪くなったとか、よくなったとか言っているんですけど、そこまで言うほど、要はそういうことまで気にする必要がないほど、もともと恵まれているというふうに私には思える。いや、それは國環研に限らず、各省のいわゆる獨立行政法人化された研究所はですね。

【松尾委員長】 まあまあ、ちょっとそれは。

【小池委員】 國環研が、やはり外部資金の問題で一番大きかったのは、私がずっと見ていた感じでは、國環研が、いわゆる環境の推進費ですね。ああいう資金が昔はほとんど國環研に流れていたのが、科研費をオープンにするかわりに、そっちもオープンになって、大學の人がみんな、そこにアプライしてきて。
 そうすると、やはり最近、國環研の人も隨分プロポーザルの書き方がうまくなったんですけど、初めのころはほとんどとても勝てなかったですね。やっぱり大學の人はそれなりにすごくトレーニングされていて、プロポーザルの書き方がうまいので。ですから、今、割合と國環研の人は、科研費はかなりたくさん取っているんですけども、環境推進費とか、そちらのほうのシェアがかなり下がってきてしまって、それの影響もかなり受けているのではないかというのが私の印象です。

【松尾委員長】 それはちょっと、もう少し中の様子を聞いてみないと、わからないところがあるので、ここであまり想像に基づいて議論し過ぎないほうがいいと思いますけども、少なくともこの評価書の文言、あるいはA、Bのこの評価については、いかがでしょうか。
(異議なし)

【松尾委員長】 異議なし、よろしいですか。
 それでは、先ほどの修正點を私のほうでもう一遍確認させていただきます。多少文言の、てにをはについては修正があるかもしれませんが、大きなところについては、皆さん方のご意見をまとめた、長坂さんのほうの原案で進めさせていただきたいというふうに思います。よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。それでは、本評価結果につきましては、獨立行政法人の通則法第34條第3項に基づいて、獨立行政法人國立環境研究所及び総務省に置かれている政策評価?獨立行政法人評価委員會に対して通知することとされておりますので、事務局に必要な手続を進めてもらいたいというふうに思います。よろしいでしょうか。
 それでは、國立環境研究所の役員の方々に再び席にお戻りいただくように、ちょっと連絡をしてください。よろしくお願いします。

【白石総合環境政策局長】 その間に。中期目標?中期計畫を見ますと、もう何の注釈もなしに「國環研」と略稱してしまっていますので、あえて今のところも略稱を入れるということをせずに、もう「國環研」としたいと思います。
(入 室)

【松尾委員長】 よろしいですか。皆さん、おそろいでございましょうか。どうも長い間お待たせして、恐縮です。
 結果についてお話をしたいと思います。慎重に審査した結果、獨立行政法人國立環境研究所の第2期中期目標期間における業務については、適切に成果を上げていると判斷し、総合評価はAとさせていただきたいと思っています。ただし、國立環境研究所への期待は非常に大きなものがありまして、研究業務、情報業務、そして、業務運営の各般にわたって、一層のレベルアップが求められているところであります。これは國民的な期待でもあると思っております。積極的な検討、対応がなされるようにお願いしたいと思いますし、この評価書のコメントが幾つかありますので、それをまた參考にしていただいて、進めていただければありがたいと考えるところであります。
 若干、個人的なことも含めて感想を申し上げますと、研究費の問題で、やっぱり自主的な活動による研究費の確保というのを、もう少し進めていただく必要があるんじゃないかと。委員の中には、環境研は研究費に恵まれているので、外への応募が少ないんじゃないかというようなご指摘もありましたが、そうではないんじゃないかということもありますので、ぜひ積極的なことをお考えいただければありがたいと思います。
 それから、もう一つのポイントとしては、女性とか外國人の研究者の、比率といいますか、數を積極的に登用する方法も、いろいろご検討いただけたらいいんではないかということで、民間企業などの、非常に先進的なところでは積極的な対応をとっておられるところもあるということでありますので、そういうことも參考にしていただければいいんじゃないかと、こう思うところであります。
 それから、これは私の極めて個人的というか、環境省の本省にもちょっとお願いしたいんですけども、全般的に、いわゆる國からの運営交付金が、全體で下がっていると思うんですね。他の獨法も含めてですね。そういうときに、國の獨法はそれぞれが、その少ないお金で何とかやりくりするということもあるけども、獨法全體のその枠組みの変更というんでしょうか。場合によっては、その環境研と同じようなレベルというか、中身を持っている他の獨法もあるのではないかと、こう思うんですが、そういう意味での獨法全體の枠組みの変更というのを、これは本省のほうでも少しお考えいただいて、みんながじり貧になるようなことは避けるべきじゃないかと。
 これは國立大學でも恐らく同じようなことがあって、今、地方の大學が連攜してやるようなことも出ていますが、それぞれの大學が交付金だけで運営していると、だんだんじり貧になってくるおそれもあると。そういう意味では、獨法についても同じような狀況が私は考えられるというふうに思いますので、これは、若干この評価委員會とは筋が違うかもしれませんが、あえて、この機會に申し述べさせていただきたいというふうに思うところであります。
 委員の方々から、何か特にコメントございますか。
 よければ、これで、若干私の余計なコメントをつけ加えましたけども、評価委員會からの総括的なお話ということで、終わらせていただきますけども、理事長から、もしコメントがあればいただきたいと思います。

【大垣國環研理事長】 長時間の審議で、評価Aをいただきまして、どうもありがとうございます。ご期待に沿うように努力してまいりたいと思います。
 先ほどの研究費の件でありますが、先ほどちょっとコメントいたしましたように、いろいろ財務の構造が変わってきておりまして、それをきちんと定量的に解析して、基本的には外部の研究費を取れるように、全體を進めていきたいと思っております。
 それから、外國人はご指摘のとおりで、やや遅れておりまして、この第3期から外國からの評価の仕組み等を、今現在、準備中でございます。
 それから、女性に関してもそのとおりでありますが、一言申し上げたいことは、この4月から第3期が始まりまして、八つのセンターの8センター體制をつくりましたが、そのうちの一人のセンター長は女性でありまして、「ガラスの天井」は環境研にはないということかなと思いますが、そういうふうに動いております。
 ご期待に沿うようにいたしますが、実は、現在の大震災、それから原子力発電所の事故等も受けて、環境研への期待が大変大きいというふうに、我々、認識しておりまして、それも含めて、この第3期をきちんと運営してまいりたいと思います。どうもありがとうございました。

【松尾委員長】 それでは、評価のほうの議題は終わりますが、次の議題がその他ですけども、事務局のほうから何かあればご紹介ください。

【長坂環境研究技術室長】 當委員會の議題としては、以上でございますが、この後、引き続き、環境再生保全機構部會が予定されてございます。15時半からの予定でございましたが、こちらのほうが早く終わりましたので、15時からの開催とさせていただきたいと思います。引き続き、保全機構部會にご出席の委員の皆様におかれましては、資料の準備等がございますので、一旦、その後ろの窓側の席等にお座りいただくか、あるいは、15時開始ですので、15時までに戻っていただければということで、お願いしたいと思います。
 以上でございます。

【松尾委員長】 よろしいですか。局長もいいですか。

【白石総合環境政策局長】 一言で言ってしまえば、どうも汚い言葉で言えばじり貧傾向にあります國の予算、特に研究獨法に対するじり貧傾向というのは、もうご指摘のとおりでございます。本當にいろいろ工夫をしなければならないものではありますけども、これがまたさらに今度の5年間も続くとなると、やっぱりそれぞれの獨立行政法人、研究獨法については、もう本當に根本から見直さなきゃならないような事態になりかねないという危機意識は私どもも持っております。
 今、理事長のお言葉にもありましたが、実は今日、審議官が欠席しておりますのも、衆議院の本會議のほうで、放射能の汚染の除染をするための法律というのが本會議にかかっておりまして、ちょっとその対応のために席を外させていただいておりますけれども、じり貧である一方で、國民のニーズ、だれも今まで手がけていないような、そういう広い環境中における放射能汚染の除去というのは、どこもノウハウがない。そうすると、そういうものに対する対応というのを、國環研も考えなきゃいけないというふうなこともあったりと、その外からのニーズに応えつつ、予算をきちんと確保しないと、研究がうまく進まないということ、本當に大変なことではありますけれども、これは私どももきちんと強い意識を持って、委員長のご指摘を踏まえて、予算の獲得、あるいは、獨法をどうするんだということも訴えていかなきゃならないと思っております。これからもどうぞご指導をよろしくお願いいたします。

【松尾委員長】 どうもありがとうございました。
 それでは、これで評価委員會を終わらせていただきます。どうも皆さん、ご協力ありがとうございました。よろしくお願いします。

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